萩 城下町のおすすめカフェ 三輪休雪先生(人間国宝)のお茶碗で抹茶をいただく幸せ ~山口県萩市~

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 目 次

御茶処 惺々庵(せいせいあん)

そのカフェ?は、世界遺産萩の城下町 長州藩の御用商人を務めた豪族、菊屋家の住宅近くにあります。
お抹茶とお菓子で500円という札が門に架かっていました。【陶芸家のお茶碗でいただくと700円です。】
堅苦しいことはなくて、カフェの感覚で入れる場所です。
厳密にいうとお茶の先生が迎えてくださる茶室(お宅)です。
なのですが、家の門には
「煎茶と抹茶があります。お気軽にどうぞ」
という感じに書かれております。
その言葉に背中を押されてお宅の門をくぐりました。
お庭がある静かなお宅でした。
呼び鈴を鳴らすと着物を着られた女性が出てこられて、どうぞと迎えてくださいました。様子からして、立派なお茶の先生なのでしょう。

庭に面して茶室もありました。
茶室 または、お宅の中の毛氈を敷いてある畳の部屋も、テーブル席の部屋でも、希望により選べました。
自分は足首が硬くて正座が苦手です💦
テーブル席にしていただきました。
 
まずは和菓子と煎茶をいただきました。
可愛らしくておいしい~
飴が入っていた和紙の金魚もきれいでした。

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心遣いが感じられるお盆ですね。

お菓子で口の中を甘くしてから お抹茶です。

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 写真がへたくそで申し訳ないです。
 手前が影になってしまいました。
 実際手に取ってみると、360度茶碗の景色(微妙な色合いとか表面の様子とか)が違いました。
 お茶碗は三輪休雪さんの作品をお願いしました。
 人間国宝の11代三輪休雪先生のものと思われます。
 迫力のある白い茶碗に抹茶の緑が美しいですね。
 鬼萩です。

少し説明しますね。
興味のない方はスルーしてください。

三輪休雪(みわ きゅうせつ)先生

三輪休雪とは、山口県萩市にある萩焼窯元・三輪窯の当主が代々襲名しているお名前です。
昨年13代三輪休雪先生の襲名がありました。
三輪窯は、坂高麗左衛門の坂窯と共に萩藩の御用窯を務めてこられました。
10代と11代の休雪先生が人間国宝となられました。
白い鬼萩 の作品が代表的です。
「鬼萩」とは、土が荒く小砂や大砂などを大量に混ぜられて、素朴な荒々しさが魅力のものを「鬼萩」というそうです。
まったく知識のない自分でも、お茶碗の姿に圧倒されました。
「11代の休雪先生は気さくな方で。102歳までお元気で、萩の町中を自転車で移動されていました。そばを通るタクシーが緊張をして運転していたのよ。」
とお茶の先生が教えてくださいました。

ふらっと訪れた人に、普通に高額なお茶碗でお抹茶をだしてくださるところが萩 というか 先生の懐の深さですね。
幸せな時間でした。

古萩の器

お茶の先生は戸棚に飾ってあった別の茶碗も見せてくださいました。
300年ほど前のふるーい茶碗がなんともいい色をしていました。
萩焼特有の優しい色(肌色のようなピンクのようなベージュのような)で、使っている中で変化した不思議な色が混ざったものでした。
次回はこれでお抹茶をいただきたいな と自分は勝手に決めました。

「お茶碗は壊れたらそれは仕方のないことなので。使ったらいいのよ。」
と先生はおっしゃっていました。

萩の城下町

幸せな気分でお店?を出た後は萩の城下町を散策しました。
このあたりから明治維新が始まっていった地域です。
30分もあればだいたい歩けます。
高杉晋作の生まれた場所があったり お庭にみかんの木がある風情のある街並みです。

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 高杉晋作生誕の地

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萩焼のお店・ギャラリーもたくさんありました。
萩焼の湯呑がほしかったのですが、あの作品を手に取らせていただいた後ではなかなか欲しいものにあえませんでした。

この城下町から車で5分ほどのところに、吉田松陰先生の松下村塾が今でも保存されています。
歴史好きにはたまらない地域です。
幕末に思いをはせながら、萩焼でゆっくりお茶をいただいた幸せな時でした。